セシェヴァイヴを他のトップコートと比較する(セシェヴィート、クイッククリスタルコート、ネイルズインク)

数か月前にセシェヴァイヴというトップコートを買った。

極端すぎる特性で有名なトップコート、セシェヴィートの姉妹品です。
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以下、セシェヴァイヴと他のトップコートの話をする。


目次



シェヴァイヴを手持ちのトップコートと比較する

今回の購入品と比較対象品

新しく買ったもの。かの有名なセシェヴィートの別ライン。今回が初購入。

  • セシェヴィート

数年前まで一番よく使っていたトップコート。ツヤと速乾に全振りしたド極端な組成で、昔から有名。


  • ネイリスト クイッククリスタルコート

去年購入し、今回セシェヴァイヴを購入するまでは一番よく使っていたトップコート


同じく去年購入し、上のクイッククリスタルコートを購入するまで一番よく使っていたトップコート


各製品を項目ごとに比較。

粘度

高い順、ただし感覚値

セシェヴィート>>>>>セシェヴァイヴ≧ネイルズインク≧クイッククリスタルコート

セシェヴィート以外はあまり差がない。しかもセシェヴィートは経時での粘度上昇も激しいので、放っておくとどんどんドロっとしてくる。

塗りやすさ

クイッククリスタルコート≧セシェヴァイヴ>ネイルズインク>>>>>セシェヴィート

つめの大きさなどによってそれぞれ好みがあると思うが、私は粘度が低いサラサラ系で、ハケは幅広めか、よく広がるものが好き。

クイッククリスタルコートとセシェヴァイヴは液粘度的にはほぼ差がないが、クイッククリスタルコートの方がなぜか塗りやすい。ハケのせいか?

速乾性

シェヴァイヴ=セシェヴィート>>>>>クイッククリスタルコート>ネイルズインク

セシェの圧勝。両手を塗り終えた頃には最初に塗り始めた側の手は完全に(ほとんど、とか、最表面が、とかではなく、中まで完全にガチガチに)乾いている。すご

ツヤの高さ

シェヴァイヴ=セシェヴィート>>>クイッククリスタルコート>>>ネイルズインク

これもセシェが強い。クイッククリスタルコートを三度塗りくらいして、やっとセシェ一度塗りのツヤに匹敵するかどうかくらい。ネイルズインクは三度塗りしてもセシェより劣る。それくらいセシェのツヤは圧倒的で、歴然とした差がある。

ネット上で人のレビューを読むと、セシェヴィートの方がセシェヴァイヴよりも厚みが出る分ぷっくりとしたツヤが出るという意見もあったけど、私が指ごとにヴァイヴとヴィートを塗り分けて同時比較してみた限りではその差が感じられなかった。私はトップコートを一度塗りしかしないせいもあるのかも。

塗膜硬度

これも感覚値

セシェヴィート≧セシェヴァイヴ>クイッククリスタルコート>>>ネイルズインク

持ちのよさ

ベースコート一度塗り、ポリッシュ二度塗りの上にトップコートを一度塗りしたとき、その後何日くらい持つか

ネイルズインク>クイッククリスタルコート>セシェヴァイヴ≧セシェヴィート

膜が硬いと、先端から欠けたり浮いたりして剥離しやすい。

縮みにくさ

ベースコート一度塗り、ポリッシュ二度塗りの上にトップコートを一度塗りしたとき、どのくらい縮みにくいか

ネイルズインク>クイッククリスタルコート>セシェヴァイヴ=セシェヴィート

ネイルズインクはほとんど縮まない。縮みってなに?下に塗ったポリッシュが縮むって一体どういうこと?という人は、セシェを買って、半乾きのポリッシュの上に厚めに塗って寝てみると、翌朝その意味を理解できます。


製品ごとの一言講評

かなり気に入った。セシェヴィートと同じく、はちゃめちゃに速乾で一度塗りでツヤも出て、セシェヴィートよりも塗りやすい。

  • セシェヴィート

シェヴァイヴと同じツヤ、速乾性、持ち。これらの特性が同じなのに、ヴァイヴよりも粘度が高い分扱いづらい。

  • クイッククリスタルコート

総合的にかなりバランスがよく、いい製品だと思う。しかも安いし、今や割とどこの実店舗でも売っている。自分の好みを知るためには、まずはこれをコントロールとして試してみるのがいいと思う。

  • ネイルズインク

クイッククリスタルコートよりもさらに長持ちさせたい人、縮ませたくない人にはこれがいい。ただツヤがいまいちなのと、乾きがそこまで速くはない点は許容する必要がある。


比較結果まとめ

シェヴァイヴは私に合っていてよかった。単なる日常用に毎週ネイルを塗り替える私には、持ちはあまりよくなくても、超速乾で、ストレスなく塗れて、一度塗りでツヤもしっかり出るセシェヴァイヴが一番よかった。購入後はこればかり使っている。

ただ、セシェ(セシェヴァイヴもセシェヴィートも)にはトルエンが使われているので、そこが気になる人は避けて下さい。溶剤臭も結構きつい。私は仕事で有機溶剤を頻繁に使っているので、週一でこの程度の少量使用はもはや全く気にならないのでいいんだけど。換気はしましょう。

クイッククリスタルコートは、上に書いた通りかなりバランスのいい製品だと思うので、最初の一本におすすめです。まずこれを買ってみて、ツヤと速乾性が足りないと感じる人は次にセシェヴァイヴを、縮みが気になるとか持ちが足りないと感じる人はネイルズインクを買ってみたらいいんじゃないでしょうか。

そこまで速乾じゃなくていいし、一度塗り時のツヤもあまり求めないけど、縮むのは嫌で長持ちするものがいい、という人にはネイルズインクがおすすめ。ただ私の場合は、一度トップコートまで塗って仕上げたら、セシェヴァイヴ使用時で5〜7日、クイッククリスタルコート使用時で7日以上はネイルが剥げることなく持つことが多く、それ以上経つとむしろつめの根元側が伸びてくることの方が気になって剥離がなくてもネイルを落としてしまうので、ネイルズインクはもはや出番がなくなった。

それにしても、トップコートは未だにそれぞれの特性のトレードオフがかなり大きいですね。ずっと昔から変わっていない。セシェ並にツヤが出て超速乾で、でも低弾性率で縮まずに、一週間以上しっかり長持ちする、というトップコートはあと何年待ったら出るんだろうか?既に世に出ている のに私が知らないだけかもしれないが。


シェヴァイヴを使いこなす方法

上述したように、私はセシェヴァイヴをかなり気に入ったし、しばらくはこれだけを使うつもりだけど、欠点もある。具体的には、持ちがあまりよくないのと、縮みが大きいのと、経時で粘度が上がってくること。

この3点への対応として、現状私がとっている対策は下記の通り。

持ちの悪さ対策:爪先のエッジ部にはトップコートを塗らない

セシェヴィートもそうだけど、この手の速乾高硬度タイプのトップコートは先端から欠けたり浮いたりしやすい。少しずつ剥離していくというよりも、あるとき気がついたら爪先から大面積でごそっと剥がれていたり、浮いていたりする。

これはこの手の組成の製品の宿命のような気もしますが、少しでも剥離を抑制するため、トップコートだけは爪先のエッジ部を塗らないようにしている。普段ベースコートやポリッシュを塗るときには、つめの表面と先端のエッジ部をそれぞれ塗っているけれど、トップコートだけは先端の塗りを意図的に省く。厚塗りになるほどより欠けやすく、剥がれやすく、浮きやすくなるので、一番負荷がかかる爪先を厚くしないようにしています。

縮み対策:下地のポリッシュの乾燥時間をできる限り長くとる

これもセシェヴィートにおいても同じことが言えるのですが、セシェを塗る前、ポリッシュ自体の乾燥時間を極力長く確保している。

例えば、ポリッシュの最後の塗りを塗ってから30分後には手先を使う仕事をしたいとか、家を出たいとかいうとき、ネイルズインクみたいな普通のトップコート使用時であればポリッシュの乾燥に10分、トップコートを塗って再度乾燥20分、くらいの割り振りにすると思う。しかしトップコートにセシェを使うのであれば、ポリッシュの乾燥に25分、トップコートの乾燥に5分、くらいの割り振りにした方がよい。下地のポリッシュが生乾きであればあるほど、トップコートを重ねた後の最終的な仕上がりが縮むので。

ほんとは、ポリッシュを塗って一旦完全に乾かして、翌日になってからセシェを重ねるとか、ポリッシュとセシェの間にネイルズインクのようなやわらか膜系のトップコートを一層かませるかすると、縮み対策としてはよりよいと思う。ただそれだとポリッシュや他のトップコートを一旦完全に乾かすのに時間がかかってしまうのが難点。

私はいつもポリッシュを塗り終えてから極力長く乾燥時間をとって、最後はその日中にセシェをさっと重ねて、塗った数分後にはもう寝てしまう。セシェのいいところは、「今寝たら(もしくは今手先で何かをさわったら)せっかく塗ったネイルに跡がついてしまうかも」などという不安を一切感じなくていいほどのすさまじい速乾性があるところで、私はそこに絶大な信頼を置いている。

粘度上昇対策:残量が減ってきたらどんどん詰め替える

セシェは使っているうちに徐々に粘度が高くなって、どんどん塗りにくくなってしまう。まあセシェに限らず全ての溶剤タイプのポリッシュはそうだけど、セシェはその粘度変化が特に顕著。これを防ぐには、ボトル内を新しい液で満たし続けるしかないと、過去にセシェヴィートを使っていたときに学んだ。

というわけで、今回はセシェヴァイヴの初回購入だというのに、いきなり詰め替え用の大ボトルがセットになっているものを買いました。過去に一度も使ったことがない製品だというのに思い切ったが、これは正解だった。お陰で購入後3か月以上経った今でも塗りにくくなることもなく、快適に使えている。

セシェヴィートの詰め替え用も過去に使っていました。


シェヴァイヴはセシェヴィートとは使い方の推奨が違う模様

ちなみに、セシェヴァイヴを買ったときについてきた説明書に一応目を通してみたら、ちょっと驚きの内容が書いてあった。(クリックで拡大)
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曰く、セシェヴィートは乾く前のポリッシュの上に塗り、セシェヴァイヴは乾いた後のポリッシュの上に塗れと。セシェヴィート、そうだったの?知らなかった。日本の公式サイトにはそんなこと一言も書いてないが。
しかしこの説明書の内容を間に受けて、下地をあまり乾かさずにセシェヴィートを重ねてしまうと、全層まとめて即乾くことはたしかだが、最終的に猛烈に縮むので、私はおすすめしません。やっぱり下地を極力乾かしてからセシェを重ねた方がよい。それでも縮むけど。


セシェシリーズのベースコート、セシェクリア

ベースコートも同ブランドで合わせることで、セシェの欠点である持ちを少しでも改善できないだろうか、と考えて、実はセシェクリアも同時に購入してみていた。透明タイプの標準トップコート
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Seche クリアベース 14ml

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が、これは失敗でした。セシェクリアはハケが細すぎて広がりもしないのでかなり塗りにくく、親指など広い面積を塗ろうとするとベースコートの時点でムラになる。好きでやっているつめ塗りの序盤からストレスを抱えることになり、精神によくない。

あとは、これをセシェヴァイヴと合わせて使っても特に持ちはよくならない。持ちに関しては使うポリッシュとの相性もあるのだろうけど、私が最近使っているポリッシュ(OPIアディクション、デュカート、キャンメイクがほとんど)の場合でいうと、セシェクリアをベースにしたときよりもOPIベースコートを使ったときの方が断然持ちがいい。セシェクリアを使うと、爪先からの剥離がより早く起こってしまう。

というわけで、試行錯誤はしてみたものの、セシェクリアは数回の使用でギブアップ、今はお蔵入りしている。今後はもう買わない。

今は、結局これまで使っていたOPIナチュラベースコートの使用に戻しています。例の太平ハケで塗りやすいし、乾きもそこそこだし、文句なし。



以上、長々書きましたが、今後しばらくはベースコートOPIトップコートはセシェヴァイヴという組み合わせで運用します。

最近はnoiroのトップコートグロッシーSなんかも評判がよくて気になっているので、今後使用品が変わったらまた記事に書きます。


セルフポリッシュネイル過去記事