Versailles Premium Show Case Live Case #2@目黒鹿鳴館

 さて、続きまして、20時半開演の第二部。一日に二公演見るなんて最初で最後、なんだかアイドルのコンサートみたいな集金体制になって参りました。
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 二部もまたよかった!一部の最後で、KAMIJOが「二部もほとんど内容は同じですが、でもやっぱり少しだけ変えちゃいました」という、これ言って一体誰の特になるんだという発言をしたので、あ、そうなんだ…と思っていたけど、蓋を開けてみたら約半分は違う曲だったよー!

 というわけで第二部セットリスト。これまた素敵セトリ!

Prelude
ROSE
Vampire
Glowing Butterfly
The Love from a Dead Orchestra
月下香
DRY ICE SCREAM!!
PRINCE
PRINCESS
The Red Carpet Day


The Revenant Choir


 久々に一般発売で取った、第二部のチケの整番は100番台前半。一部終了後、二部の同行者と合流して、少し時間を潰した後に再度鹿鳴館へ。彼はLIBIDOのわけわかんなさが好きなので、一部でやったよと言ったら悔しがっていた。

 第一部よりはかなり人を入れて、詰めていた印象。まあ平日だし、第一部の18時開演ってのはFC会員でも来られない人がそれなりに沢山いたんだろうね。そういえば椅子のなくなった鹿鳴館に行ったのは初めてだった。詰めやすいー。普通のライヴハウス然としてきちゃってたのは寂しくもあったけど。


 さて、ライヴは第二部もショートバージョンのPreludeからスタート。今回はKAMIJOがNOBLE衣装、HIZAKIがJUBILEE衣装だった。あー、NOBLE懐かしいよう。自分がライヴ見るようになったのがNOBLEツアーからだからどうしても思い入れが。私やっぱBABYやアリパイの衣装よりもIDの衣装の方が好きだ。他三人の衣装は判別できず。HIZAKIは、第一部で額にべったり貼り付いてて不自然だった前髪ウィッグ(たぶん)を、第二部では斜めに流してました。

 一曲目はROSE。あれさっそく第一部と選曲違うじゃーんと嬉しくなる。秋ツアーではあんなにしんどそうに聞こえた(心情的にではなく、歌唱力的に)この曲も、今日はまあまあ。

 続いてVampire。秋ツアー、三か所も行ったらどっかしらでやるでしょと思っていたら、どこでも聴けなかった曲。大好きなわけではないけど、これで最後かもと思うと、やっぱこのタイミングで聴けてよかったーってなる。まあ、もうこの期に及んでは、どの曲聴いても「聴けてよかった」になるんだけどね…。

 三曲目にバタフライが来たのは意外だった。なぜここでこの曲?でもAmorphousもだけど、私HIZAKIのこういう新境地開拓曲結構好きだなあ。


 MCで、急遽第二部をやることになった経緯を説明した後、「FC以外のファンにもどうしてもこの曲を聞いて欲しかった」と言うので、プリプリかなあと思ったら、まさかのオーケストラであった。本日二度目!でも、好きな曲は一日に二度聞いても、ていうか二時間ちょい空けてすぐ聞いても、やっぱよいね。好きー。オーケストラ、さすがにNHKではやらないと思うけど、最後に二回も聴けてよかったよ。

 そして、さっきで踊り納めかと思った月下香再び。月下香は鹿鳴で聴くとしっくりくる。初めてライヴで聴いたのが2009年の鹿鳴だったからなのかなあ。初回は妙なフリなしで歌っていたKAMIJOは、今では変なフリをドヤ顏でやるようになり、あのときぽかーんだった客も今ではちゃんとBメロで逆ダイしてそれなりに盛り上がっており、なんだか嬉しくなる。

 新曲が初披露された後、ライヴの回数を重ねるにつれて徐々に客やバンドになじんでいく様を見るのは楽しいよね。成長を感じられるというかなんというか。いつぞやのMUSIC JAPANの公録で、NHKホールの客達だけでなく茶の間をもぽかーんとさせたノクターンも、あの後のJUBILEEツアーでは定番の盛り上げ曲になって、この日も第一部のトップバッターを鮮やかに飾ったし。見事な成長っぷり。


 六曲目はDRY ICE。大いに盛り上がる。秋ツアーで散々聴いたこの曲も、Holy Grailツアー初日はステージ上でメンバーが空回りしているだけだったね。この段階になると最早何を聴いても、その曲を初めて聴いたときのことやら、その曲が印象的だった過去のライヴのことやらを思い出してしまい、今現在数m先の目の前で繰り広げられているライヴ自体に集中できないという事態に陥る。いかん。このままだとラストライヴなんて何も記憶に残らない。

 でもってプリプリ。さっきで聴き納めだと思ったPRINCESSをまた聴いて、もういいよと思いつつもやはり切なくなる。好きではない曲でも、もう聴けないのかと思うとなんでも切ない。冒頭の、メンバーの白々しいお祈りポーズも、未だにファンもいまいちついていけてないカオスな中盤も、KAMIJOが自分に酔いしれる後半も、これでもう最後。

 ラストはレッカペ。今日も私は後ろで逆ダイの波を見ていました。皆楽しそうで何より。Versaillesのライヴに行き始めた四年半前は、いつも数列目で見てたし、レッカペとなると逆ダイの波にのまれてぐっちゃぐちゃになるのが楽しかった。けどここ数年は後方でまったり平和に見るのが好き。激しく逆ダイしなくてもレッカペは楽しいよ。


 レッカペ終了後、メンバーが前に出てきて、第一部同様に締めのコメントに入りそうになったところで、客から「もう一回!」コールがかかり、そのまま退場なしでアンコールのレベナントへ。鹿鳴でのラストライヴハウスライヴの締めがレベナントでよかった。やっぱ名曲。代表曲。

 アンコールでは、HIZAKIがおてるのギターを弾いてた!二人で同じ激鉄ギター、なんだか不思議な光景でした。最後、そういえば第一部ではやらなかったメンバーコールのときに、おてるがいつもやるギターでマシンガンポーズを、HIZAKIも真似してやってたよ。あれ、元はといえばJasmineさんがやってたんだよね。

 曲が終わった後のメンバーコメントでは、おてるが泣いてました。HIZAKIやKAMIJOが泣いてるのは今まで何度か見てきたけど、おてるがあんなにはっきり泣いているのはおそらく初めて見た。KAMIJOやHIZAKIと違って、まだ完全には吹っ切れてないのかなあと思ってしまった。他のメンバーはまあ当たり障りのないコメントでで、全員でお決まりのジャンプ後、最後のお戯れタイムを割としっかりめに取ってから、メンバーは皆笑顔でステージから去っていった。



 ライヴが終わって帰るときに、こんなにも気持ちが高揚して、満たされていたのは久し振りだった。いつぶりだろう。春ツアーでSUZERAINを聴いた水戸ぶり?それとも去年のさいたまライヴぶりか、2010年のJUBILEEツアーファイナルの渋公ぶりか。とにかくとにかく楽しくて、ライヴ中もずっと「ありがとう!!!」っていう気持ちでいっぱいだった。あと一週間で解散するバンドだけど、そんなこと感じさせないくらいちゃんとしたライヴで、すごくいいものを見せてもらえた。

 FC限と言っていたライヴの一週間前になって、この日のライヴを二部制にして一般発売するだなんて、きっともんのすごい資金難なんだろうし、その告知をチケット一般発売のほんの数日前にやるなんて、このバンドではいつものことだとはいえ、正直ドン引いてた。触れ込みの会員特典のほとんどがまともに実行されていないにも関わらず、それでもなお会員費を払ってFCに残っている会員限定のライヴを短縮してまで二部制にするなんて、どんだけお金集めなきゃ足りないんだよって。どんだけファンを金としか見てないんだろう、えげつないなって。

 でも、そんなこととは全く別問題として、今日のライヴは素晴らしかった。事務所の対応のひどさなんて忘れるくらい、突然二部制になって、ライヴ時間が短縮されてもそれでもよかったって思えるくらい、今日のライヴは素晴らしかった。それが事実。

 もっとちゃんとした事務所で、ちゃんとしたマネジメントの下で活動していたら、このバンドにもまた違う未来があったんだろうけど、そんなこと今更言ったって仕方がないよね。私が知ったときからマネジメントはひどかったし、それでもやっぱり曲とライヴはよくって、そうやって数年間活動してきたんだもんね。そして私は、そんなこのバンドのことが結局最後まで好きだったんだもん。

 今日は、次にも期待が持てるようないいライヴだったし、解散が決まったからといって手を抜いたようなライヴじゃなくって、本当によかった。


 次はいよいよラスト、NHKホール。どんなライヴになるんだろう。好きなバンドのラストライヴって10年以上ぶりで、未だに自分の心情もあまり想像できないんだけど、私が五年弱愛したバンドの最後の姿を、できる限り胸に刻みつけて帰ってきたいと思う。