炊飯器とお米を買い替えたら幸福度が上がった

タイトルの通りです。

去年、炊飯器とお米を買い替えたら毎日の食事が楽しみになった。


炊飯器の買い替え

元々、同居人が大学入学時に購入した古ーい3合炊きのマイコン炊飯器をずっと使っていたのだが、近年3合をしょっちゅう炊くのが面倒になり、買い替えを決意。

前の炊飯器は15年弱使っていたことになるけど、最後まで一度も壊れなかったし、特に不満もなかった。しかしいい加減5.5合炊きにしたいということで、新しいものを買うことに。

今回の買い替えにあたってちょっと調べてみるまで全然知らなかったんだけど、今炊飯器って完全に二極化してて、とにかく米が炊ければいいという安価機種か、とにかく美味しく炊きたいという高級機種かに分かれちゃっててその価格差が4〜5万円くらいあり、その間の価格帯の機種があんまりない。具体的に言うと、予算5万弱くらいでまあまあ上手く炊けます、みたいなものを探そうとしたのだが、あんまりない。

まあ、7〜8万円のいい炊飯器を買っても、別にこれといってお米にこだわりのない素人の自分の味覚ではよくわからないのでは、ということで、今回は圧力IHジャーの中では安価な部類の方の機種を選択した。2016年モデルの型落ち品、象印のNP-BF10-TD。

去年秋に3万弱くらいで買ったんだけど、今見るともっと安くなってるのね。


かくして一度に5.5合も米が炊けて、型落ち品であるとはいえこれまで使っていたものに圧倒的に新しい炊飯器が我が家に来たわけですが、この炊飯器で炊いた米が以前よりまずい、という予想外の事態が発生。

水加減やら炊飯モードやらを試行錯誤し、結果的には我が家炊きモードにして固さと粘りを毎回調整していったことで、冬には新しい炊飯器購入当初よりは美味しいごはんが炊けるようになったんだけど、それでも古い炊飯器で普通に炊いていたときの方が美味しかった。腑に落ちない。炊飯器の機種は、前のものより絶対いいはずなのに。


お米の買い替え

という経緯を経て、満を持して米を変更することに。

なんと、家で食べるお米を変えるの、これまた10年弱ぶり。そして私が人生で米を買ったの、たぶん2回目。これまではずっと同居人の親がつくっているお米をもらってそれを食べていたので、自分でお金を出してお米を買うという発想や習慣がなかった。人生で一度だけ米を買ったのは、院を出て一人暮らしを始めたときだけで、その後はずっともらったお米を食べてきた。

そんなわけで私は米に対する知識が全くなく、新しく買うにしてもどれを買えばいいやらというかんじだったんだけど、これまで10年弱食べていたお米がコシヒカリだったということ(今回買い替えを検討するまで、自分が食べている米の品種すら知らなかった)と、それ以前に実家で20年以上食べていたお米もコシヒカリだったことから、せっかくなのでコシヒカリ以外のものを買うことに決めた。


買ったのは、山形のつや姫の特別栽培米。

ちょうどお米を探していた頃に生協のカタログに載っていて目についたのと、よく遊びに行く友人家でもこれを使っていると聞いたのがつや姫を選んだ理由。生協だとこれよりもっと安い。


買ってまず普通モードで炊いてみて、食べてびっくり、これがちょう美味しい。

正直、私の味覚レベル(大抵何でも美味しい)で米の味の違いなんてわからないのでは、と思いつつ買ったので、びっくりした。これまで家で食べていたお米と全然違う、全っ然違うよ。ふっくらしてる。味がある。甘い。めっちゃ美味しい。お米って、ものによってこんなに味が違うのね。知らなかった。一昨年、バルミューダのトースターを買って感動したときのことを思い出した、あれくらいの衝撃。

あまりに美味しいので、つや姫に変えてからというもの、夕飯時に食べるごはんの量が増えた。これを続けると太るのでは?という気もするが、しかし背に腹は変えられない。これまで家で食べていたごはんより、圧倒的に美味しいんだもん。

バルミューダのときも思ったんだけど、毎日食べるものをちょっとレベルアップするってすごくいい。毎朝の食パンと毎晩の白米、これが美味しくなるというだけで、日々の幸福度が爆上がりする。自分でつくる食事が楽しみになり、生活の質が上がる。

つや姫がなんでこんなにも美味しいのかって考えると、もちろんお米の品種と産地は大きいだろうし、これまでもらって食べていたお米はプロの農家がつくったものではないのでそれと比較してしまえばそりゃそうなるだろという気もするけど、精米してからの経過日数、というのも結構効いているのではないかと勝手に思っている。つや姫はもちろん精米直後のものが届くけど、これまでもらっていたコシヒカリはずっと前にまとめて精米したものを数10kg単位で送ってもらっていた。同居人の家は別に農家でも何でもないので、しょっちゅう精米してこまめに送ってもらうというようなことは難しい。そのため、精米からの日数が経っていないフレッシュなお米を食べるには、今回のように市販の米を買う必要がある。


去年のクリスマスに買った2kgのつや姫は、正月休みを挟んだせいもあってか二週間もしないうちに食べ切ったので、その後は5kgを買うようになった。

ちなみに初回は普通のお米、2回目からは無洗米にしたんだけど、無線米用の計量カップで計量して無線米モードで炊けば、これといって普通のお米のときとの大きな味の違いを感じない。私の味覚の解像度はそのレベル。そのレベルの舌でもわかるつや姫の美味しさ、いやはや驚きました。(後日追記:やっぱり無洗米だと味違った。無洗米じゃない方がやや美味しい!けど、楽なので次も無洗米を買う予定。)


結論

  • 古い炊飯器で炊いたコシヒカリの美味しさを100とすると
  • 新しい炊飯器(標準モード)で炊いたコシヒカリ 60
  • 新しい炊飯器(我が家炊き)で炊いたコシヒカリ 80
  • 新しい炊飯器(標準モード)で炊いたつや姫 180
  • 新しい炊飯器(標準モード)で炊いたつや姫無洗米 160

くらいの差があり、この差を知ってしまった今はもう元のお米には戻れない。無理。


なお、コシヒカリを新しい炊飯器で炊いた方が、古い炊飯器(好みの炊き方に調整するモードなどない)で炊くよりも味が落ちるのは一体どうしてなのか、は未だに謎。圧力IHに向かない米、というのがあるのか?

ほんとうは、つや姫に合わせて炊飯モードの調整をかけてさらに美味しく炊いてみたいんだけど、我が家炊きは1プロファイルしか設定できないので、それをやってしまうと今度はコシヒカリを美味しく炊けなくなってしまう。生まれてこの方、コシヒカリだけを食べ続けてきた同居人は今後もコシヒカリを食べ続けると言っているので、我が家炊きモードを私のつや姫用に占用するわけにもいかず、今のところ標準炊きモードで炊いている。たぶん、調整かければさらに美味しく炊けるはずなんだけどな。

まあそれは我が家の米が一本化されてからのお楽しみということにしておきます。