ひきこもってるとネットやる時間がいつもよりさらに長くなるね。
引越して二人暮らしになってからというもの、
Tが仕事柄、大量の本を所有しているので、彼の部屋が図書館状態であり、
活字好きだけど、集めだすときりがないから本を所有しない派の私にとっては
読んだことない本や雑誌や、読んだことあるけどもう一度読みたかった本が
いつでも手に取れるという素晴らしい環境になりました。
というわけで通勤時に読む活字を、週に数日、日経から本に変更して
二、三日に一冊ペースで、通勤時限定で読書しております。
この一か月くらいで読んだのはこのへん

- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/08/05
- メディア: 単行本
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プロットは面白いけど文章力がいまいちで勿体無い。
各章が各登場人物の語り口調で書かれてるんだけど、
どの文章も知能水準とか雰囲気が同じなのね。つまり書き分けられてないの。
あと話の大筋は面白いけど、細かい点にアラがありすぎて、読んでて醒めてしまう…
この人は原作だけやって、他の人に書かせたらもっといいんじゃないかね。
まぁ話の構成は、主観と客観の違い、という意味では大変面白いです。

- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/06/11
- メディア: 単行本
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「告白」と全くもって同路線なのでびっくりした。
告白が好きな人は好きだろうし、違和感を持つ人は全く同じ違和感を持つだろう。
私も告白と全く同じ感想しか持てなかった。残念。
この人は長編書くと矛盾やアラが出まくってるので、短編がいいのでは…?

- 作者: 大崎善生
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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キンキの「スワンソング」が好きなので、タイトルに惹かれて手に取った。
そしたら結構ヒット。
これといってなんの起承転結がないし、
読んで、だからなんだってかんじの内容なんだけど
この人の文章が好き。綺麗。うまい。つっかかるところがない。
私はプロの文章を読んでて、あーまたこの表現か、とか
あーここクセあるなぁ、とか、なにこの矛盾、とか一旦思っちゃうと
そこばかりが気になってしまうので、そういうのがなく、さらっと読める文章は有難い。
まぁ内容は、この人村上春樹が好きなんだろうなーっていうかんじの
ふわふわメルヘン世界なんですけどね。
まぁこの際内容はどうでもいいです。文章うまいから。
途中の無言電話のあたりは、去年末の自分の状況とかぶりすぎて怖かったなー
大崎善生って、初めて読む小説家だなぁと思ってたけど、
そういや数年前、Tにこの人の「アジアンタムブルー」を借りたなぁ…と
読み終わった後に筆者紹介を読んで、やっと思い出した。

- 作者: 大崎善生
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/01
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「スワンソング」がよかったので、再度本棚から大崎善生をチョイス。
同じようなふわふわメルヘン世界かと思ってたら、
今度はまさかの魚オタク本だった。実用書かよっていう。
この人の文章が読みやすいのは、実用書的な文章の書き方だからなのかなぁと
やっと気づく。私は新聞とかテキストとか論文とかの文章の方が読みやすいし好き。
で、あぁ実用書だったのかーと思って読み進めると、
いつの間にまたメルヘン世界に入っているという罠。
この融合のかんじは面白かったなぁ。言葉じゃうまく言えないけど。不思議世界。
ただ、本題はほんとメルヘンなのでしょうもない。
この人…若い頃にモテなかったんだろうなーと余計なことを思ってしまう。
実用書的な部分の文章はほんとに面白かった!
家でディスカス飼いたくなる。ディスカスとまではいかなくても、なんか極めたくなる。
これを読んで以来、Tも我が家の魚の水槽を増築したがっている。うーん…

- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/04/06
- メディア: 単行本
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三年前の朝日新聞連載時に、毎日超楽しみにして読んでいた悪人。
映画化されるってことで、家に単行本があったので再度読み直しー。
やっぱ面白かった。最近読んだ中で断トツで好き。
吉田修一の文章も私に合っていると思う。読んでてつっかからない。
吉田修一は人物描写がうまいと思うけど、中でも女の描写がうまいと思う。
あの、女に対してやたらと観察眼の厳しいあたりが好きー
なんかちょっと意地悪な目線で書くじゃん、鋭いというか。あれが好き。
悪人も、途中でちょこちょこ各登場人物の語り口調が入ってくるんだけど、
これ読んじゃうと、やっぱ港かなえは人を書き分けられてないなーって思っちゃう。
吉田修一の文章は、風景描写や人物描写も全てが押し付けがましくないのに
目に浮かぶように迫ってくる。単に、私に合ってるんだろうなー

- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/11/20
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これはなんてことない短編だった。
文章好きだから読めたけど、内容的にはこれといって。
吉田修一の文章が好きな人以外にはあまり薦められない。

- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/05
- メディア: 単行本
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これも吉田修一の文章が好きだからそこそこ楽しく読めました、ってかんじ。
オチがあまりにあっさりでびっくりしたけど。もう少しどうにかならんのか。
私、淡々とした起承転結のない文章が好きなのかなー
これといって構成が面白くなくても、文章自体が好きなら楽しく読めちゃうんだよね。
本好きというより活字好きだからなのかな。
それともブログとか雑誌とか新聞の文章ばっか読んでるせいで
物語性にますます興味がなくなったからだろうか。
中高生のときから、フィクションよりノンフィクションの方が好きだったんだよなー
でも吉田修一の文章には、なんだかリアル感があるんだよね。だから好きなの。
今読んでるのは

- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/06/26
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随分前に読んだけど、家にあったので再度!二章だけ読んだ。
これも、地味にチクチクと心に刺さるんだよね…やらしい作家だ。

- 作者: 杉本徹雄
- 出版社/メーカー: 福村出版
- 発売日: 1997/06
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大崎善生のメルヘンなフィクションばっか読んでたので
実用書を読みたくなって途中まで読んだものの、
途中で吉田修一にはまってしまい今ほっぽり出してるところ。
でもこういう本大好きなんだよねーすっごい面白いよ。
ほんとはこういう本ばっか読んでたいけど家にはあんまない、
そしてまるで専門外なので、どれを読んだらいいのかわかんないから増やせない。
次に読むのはこれと決めている

- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/06/12
- メディア: 文庫
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Tが旅行に持っていってしまったので読み始められない。
吉田修一オタクになりつつある。