Versailles 「JUBILEE」試聴感想

Merry Christmas!
と一行目に陽気に書かれた後で、
二行目からとんでもなく深刻な報告が続くメールを会社で受け取って
一瞬メリーな気分が吹っ飛んだ昨日でした。まぁどうにかしました。
ちなみに、クリスチャンの人には「Merry X'mas」とか「Xmas」とか
書いてはいけませんと中高で習いましたが、未だにそうなんでしょうか。
外国文化に疎すぎるので、実際問題ほんとなのかどうなのかわからない。



それはそうと
今日は一人で地味ーにクリスマスを過ごしているので
久々にVersailles記事でも書こうかと思います。
というわけで、結構前に公式サイトで聴けるようになった、
来年1/20に発売になるメジャーデビューアルバム「JUBILEE」の
全曲試聴をした感想を、一週間以上前から書き溜めてたのでまとめてアップする。
私、Versaillesの出てる雑誌とかインタビューとか全く読んでないんだけど、
単純に曲のごく一部だけを聴いた第一印象と、
アルバム買ってからちゃんと通して聴いて、聴き込んで
ライヴで生でも何度も聴いてからの印象とが、どう変わるかを記録しておきたい。
初めてLyrical Sympathyを聴いたときの印象は別ブログに書いたけど
NOBLEのは結局書かず仕舞いで、後悔しているので(記録魔)。


というわけでいきますよ
公式試聴サイトはこちらです。
KAMIJOお得意、妙に劇的な音が出ます。私はこういうの結構好き!
最後の、弦楽器でテンポ速くなるとことか最高。ライヴで聴いたらテンション上がる!


  • 1. God Palace -Method of Inheritance-

いきなりHIZAKIっぽいな!
HIZAKIがギターを弾いた右手を大袈裟にびろーんと前に上げる、
そしてそれを何度もしつこく繰り返す、あのいつもの動きが目に浮かぶよ!
クワイヤのコーラスが入るって言ってたのはこれなのか?
このコーラスの中にKayaちゃんがいるのかしら。わからん。
こういうわっかりやすいVersaillesの一曲目、かなり好き。
Preludeの「We are Versailles!」連呼も楽しかったけど、
次ツアーからはこの合唱になるのかしら…なんか想像つかないな。
まぁあの「We are Versailles!」連呼は、本家Versaillesに訴えられて
Versaillesを名乗るなと言われていたときにはなんだか私まで気恥ずかしかったので
そろそろ新しい一曲目が出てきていい頃ですよね。
とかいって、次ツアーでもPreludeは温存だったらどうしよう。
あ、あとせっかくのこの曲の迫力に、
ライヴしょっぱなのKAMIJOの声量が追いつけるのかが心配。結構心配
あと、現時点では全く歌詞聞き取れないけど、
Versaillesは相変わらずのヴィジュ系中二病世界を歌ってくれることが
この曲の副題から予測できて、非常によいと思います。褒めています。

  • 2. Ascendead Master

…あれ?小文字表記になってる。なんか変わるの?
この曲は大好きです。これでメジャーデビューしたのはほんとに正解!

Versailles / ASCENDEAD MASTER [Official Music Video]
Versaillesの全てが詰まった曲ってかんじがする。
謡曲的メロディと、ツーバスドコドコ・ツインギター速弾きメタルと
10年前を彷彿とさせるクサーい歌詞と、KAMIJOのクセのある歌声。
全部好きだ。この曲に関しては全部好きだ。
これ初めて聴いたとき、KAMIJO・HIZAKI天才!って思ったもん。
今もこの曲に関しては結構本気でそう思う。二人のよさがうまく混ざってる。
これが二曲目にくるのはなんとなく予想通りだったな。幕開けのかんじがするよね。
Versaillesは結構アルバム曲順通りのセトリをやるので、
ライヴでもASCENDEAD二曲目希望!
これが二曲目だったら、今の二曲目定番のAristocrat's並に
ライヴの頭から、スーっと現実逃避の虚構世界に入り込める。
そんでもってAristocrat'sは本編ラスト直前あたり希望!
鹿鳴館四日目がそういうセトリでよかったんだよー。

  • 3. Rosen Schwert

なんという歌謡曲
これ、YUKIのドコドコドラムとシンセが入らなかったら、もろに歌謡曲じゃん…!
KAMIJOらしいなぁ。
これが三曲目かぁ。NOBLEでいうAntique in the Futureの位置だよね
ここには聴きやすい日本語メロディアス系をもってきて
客をちょいと一休みさせるのが好きなのか。
ライヴ三曲目、激しくないのに展開が変わりやすいAntique in the Futureで
ノリきれずに中だるんでる客をよく見てる私としては、
Antiqueよりはまだノリやすそうなこの曲を三曲目にしたのは正解だと思います。
サビの後は折り畳みだろうね。これは。確実に。
うむ。好き度普通。

これすごくない!?
これすごい。なんかすんごいウケた。
だって、Versaillesの新曲なのに、なぜかたかみーの姿が浮かぶんだもん…!
これは高見沢さんだよね。これはALFEEだよ。それをVersaillesがやるとは!
このツインギターすごいなーほんっとたかみーっぽいなーすごいなー
あー、こういうコッテコテの曲、好きだけど、
なんかこれはわかりやすすぎてたかみーっぽすぎて笑ってしまう。
やっぱりKAMIJOは将来たかみーのようになるんだね!
いいと思います!この曲、ライヴでやったらノリノリでノリますよ私は

  • 5. Amorphous

LAREINE系というのかなんというのか、キレイ系。白系。
Lyrical SympathyだとSympathiaだろうけど、
そういやNOBLEではこれ系の曲なかったなぁ。
全編通してダークだったというか。白さを感じたのはAfter Cloudiaくらいか。
今回もKAMIJOが声をひっくり返して裏声で歌ってらっしゃいます。
…個人的にはちょっとしんどいです。
でもまぁこのバンドの黒系部分が好きなので許します。
ていうか、今回Serenadeもあるんだし、こういう曲は二曲もいらないと思うんだよね
しかも五曲目にしてこれって。なんか、アルバム終盤の香りだよね…
こういう白系バラードより、半黒系というか灰色系というかのバラード、
いうなればForbidden Gateとかwindressみたいのが
アルバムに一曲は欲しかったなー。今回ないんだよね。
地味だけどああいう曲は必要。ライヴ中の雰囲気切り替えにもなるし。

  • 6. Reminiscence

バッハのカノン!(を思い出すってだけ)
ツインギターのお二人らしい曲ですなー
うーん、明るい。
ホールの明るい、目がくらむほど眩しい照明の下でやって欲しい。
まぁ一部しか聴いてないから実際のところはわかんないんですけど。
イントロなのかなんなのかもわかんないし。KAMIJOの歌が入るのかどうかも知らんし。
ただこの曲をぱっと聴いたキレイさから言うと、歌は入れない方が正解ではあると思う。
白系が続くなぁ

  • 7. Catharsis

あーあーあー私こういうVersailles曲が好き!
ロディアスだしスピード感あるし。ASCENDEAD系というか。
サビの最後という超大切な部分、そこに「貴方と共にいつまでも」という
陳腐すぎる歌詞を乗せてしまう、そんなKAMIJOが憎めません。
あーテンション上がるなぁ。
これは早くライヴで聴きたい!イントロとかギターソロも楽しみだー。

  • 8. The Umbrella of Glass

鹿鳴館で二日間に渡って先行披露された「名も無き雨の唄(仮)」に
バンドの音がついている!
鹿鳴で聴いたときはKAMIJOの独唱だったんだよね。
だからまさに歌謡曲そのものだった。それがよかった。
しかしそれがちゃんとバンド用に編曲されたら、やけに壮大というか荘厳というか
重々しい曲になっていて、びっくりですよ私は。
鹿鳴で聴いた、KAMIJOソロの、さらっとした雨の印象が強かったからさー。
これは重いなーエグいなぁ。逆におどろおどろしいなぁ。
やっぱこの曲はKAMIJO独唱も聴きたいです。そのうちピアノだけでやんないかなぁ。
暗いステージにスポットライトだけ浴びて一人で歌謡曲歌うKAMIJOが観たい。
ちなみにこの曲は生で二回聴いたので、歌詞と主旋律は全部完璧に覚えています!
(好きなバンドのライヴ中だけは異常な集中力を発揮する)

  • 9. 月下香

ASCENDEAD MASTERのカップリング曲ですよっと。
うーん、この曲はライヴで聴いたら重低音がかっこよくて好きだったけど、
CDで聴いたらなんだか随分と印象が違ってがっかりしたんだよね。
生より軽いんだよなーやっぱり。
鹿鳴で三日間聴いたときはイントロもAメロも、もっとかっこよかった。
まぁライヴで聴いたら、三回やって三回とも、
HIZAKIのギターソロがまるでわけわかんないことになってたんですけどね。
うーん、あんまはまれないんだよなーこの曲。
歌詞も、HIZAKIよりはKAMIJO作詞が私は好きだわ。
HIZAKIの歌詞は、なんか頑張ってヴィジュ系らしさというかVersaillesらしさというか
KAMIJOらしさを出そうとしてるのは伝わってくるんだけど、
あと一歩のツッコミどころが足りませんよね。陳腐さも足りない。つまんない。
そこに物足りなさを感じ始めている私は、KAMIJOの陳腐な歌詞の信者なんだろう。
「えー!もっとマシな日本語ないの!」ってつっこんでる方が面白いんだもんー
HIZAKIはブログでいつも完全に崩壊した日本語を披露して下さるので
そのうち歌詞でもなにかやらかすんじゃないかと思って心配、内心期待してる。
KAMIJOは、選ぶ言葉は陳腐だけど、文法てにをは完全無視の
崩壊系の歌詞は書かないんだよなー。そこがまた好き。

  • 10. PRINCESS -Revival of church-

あぁあー私の大嫌いなPRINCESSがアルバムにまで入ってるーー
これを入れるならPRINCE入れられた方がまだマシだった!なんでPRINCESSなんだ。
リバイバルとかしなくていいのに。
「インディーズ時に一発だけ出した両A面シングルの裏A面」っていう
扱いのままでいいのに。よっぽど好きなんだな。
この曲を聴くと、ASCENDEAD MASTERとは全く逆で、
KAMIJOとHIZAKIの組み合わせがうまくいかないと、こうなります、という
最悪のパターンを見せられているようで嫌。
陳腐すぎて、かつつまらない恋愛歌詞と、凝りすぎてわけわかんないHIZAKI曲。
凝ってれば、長けりゃいいってものではない。
Versaillesの長曲作曲センスは、
The Love from a Dead Orchestraの頃に戻して欲しい、
というか長曲はHIZAKIじゃなくてKAMIJOに作曲させて欲しい。
HIZAKIの長曲は、History of the Other Sideもそうだけど
やりたいことはわかるけど、まとまりなくて発散するんだもん。
というわけでこれは残念だー個人的にはいらない
でもよく考えたらアルバム前にメジャーデビューシングル一枚しか出してないんだから
デビューシングル曲、そのカップリング曲、
そしてそれ以前のシングル曲一曲くらい入れて当たり前か。
そういやDir en greyのメジャーデビューアルバムのGAUZEのときも、
新曲少なくてがっかりしたけど、あのときなんかシングル五曲も入ってたな…

  • 11. Serenade

PVつきですよー

明らかにJasmineさんの追悼曲、なキレイめ白系バラード。
これをアルバムの終盤にもってきて、しかもPV撮るってのが
なんつーかなんつーか、商魂たくましい、ですよね…さすがキィ様の友達…
しかもさ、歌詞さ、途中で「約束したよね…」とか言ってるんだけどさ、
Jasmineさんが亡くなった後に発表してファンにも散々叩かれた、
やけにポエティックだったメンバーコメントは、この曲の前フリだったんだと
今更になってやっとこさわけがわかりました

いつか必ずこのステージに立とうと約束して、それを一番望んでたよね?

なんか、非常に、色んなものを感じますね。
だってこの歌詞聴いたら、ファンなら絶対あのメンバーコメントを思い出して
「いつか武道館でライヴをするって約束」のことだなってわかるもん。
その後もKAMIJOは、ブログで何度も何度も、
しつこいほどに約束約束と言ってましたけど
それを歌詞に入れてくるとか、すごいよね。バンギャの涙腺くすぐりまくりですね。
いや、ほんとすごいよね!やってくれるよね!したたかだよね!
この曲の歌詞世界は、あのメンバーコメントの、ポエティックな白世界そのものだ。
あざといよね、まじで。
あーびっくりした。
正直、私はJasmineさん込みのVersaillesが好きだった一ファンとして、
この曲にはイラっときました。
でも、こういうのを曲にできちゃって、しかも抜け抜けと発表しちゃって
しかもPVまで作ってアルバムの売りにしちゃうあたりが
Versaillesの強みなんだろうってことも、なんとなくわかってます。
そういうことなんだろうね。うん。
曲自体は結構好き!
アンコールでSympathiaポジションを取るのかもね。
あーでもSympathiaはなくならないで欲しいなぁ。ずっとやり続けて欲しい。
私にとって、Sympathiaは昔のディルでいうGARDENみたいなもんで
あれを聴くと現実に引き戻される感があって、
だからこそ逆にライヴの虚構世界を味わえるみたいなところがあるんだよね。

  • 12. Sound in Gate

はい、試聴サイトのBGMはこれでしたよ、という。
一部聴いただけじゃ全然わかんないけど、結構期待しています。
メジャーデビューアルバムの最後をどう締めるのかは大事だよー
最近のHIZAKIらしく、まとまりのなく発散したままにならないよう祈りながら
全編通して聴けるのを待つことにします。



全部試聴してみて思ったことは…
Versaillesの曲は、KAMIJOのボーカルが入るのと入らないのとじゃ
全くもって印象が違うなということ!まぁ当たり前だけど。
試聴部分に歌があんまり入ってないのは意図的なんだろうか。
たしかに、そっちの方がヴィジュ系以外を取り込むにはいいと思うんだけどね。
渋公のライヴDVD、HISTORY OF THE OTHER SIDEで
客を意図的に映してないのとかも、
バンギャが咲いたり折り畳んだりサビでフリやったりしてるとこを映しちゃうと
ヴィジュ系以外のメタル客が寄り付かなくなるからだろうと、勝手に解釈してます。
それと同じことなのかな。KAMIJOはこういう細かい戦略うまいからな。


まぁとにかくJUBILEEには期待してますよ。
Jasmineさんが亡くなった後で、このタイトルはいいのかというのはあるが。
一般音楽ファンよりもさらに、亡くなったメンバーに固執するバンギャに対して
このタイトルは喧嘩売ってるようにしか見えないんですけどね、うむ。
でもやっぱ、このアルバム全曲試聴して、
あー私Versaillesの曲好きだーライヴ早く行きたいーって思ったんだよね
それが本心。
色々思うところはあれど、それでもやっぱこの人達の作る音楽は好き。